今日は、アメリカの利上げについて見ていきたいと思います。
前回の会合でアメリカの中央銀行(FRB)は、2018年に入り3度目の利上げを行いました。
これでアメリカの政策金利は2.25%へ上昇。
2018年は4回の利上げを実施するっと言うことなので、あと1回残っています。
アメリカ経済は数字上絶好調ですので、あと1回の利上げは想定通り行われるでしょう。
もちろん市場もこれは織り込み済みです。
問題は来年です。
①:アメリカの利上げが順調に行われていった場合、実体経済に影響を与えるのは何時か?(ローン等への影響から景気低迷)
②:金融引締めが新興国から先進国、更にはアメリカへ波及し、金融市場が崩壊するのは何時か?
以上2点が焦点となります。
パウエル議長は「現在の経済状態は良く、金利を正常化するために利上げをしている。このまま高成長が続くなら更なる利上げが適切になるだろう」と話しています。
つまり、実体経済の数字を見て現在の状況を把握し利上げを判断している。
ということなので①を重点的に見ているということです。
しかし、アメリカ経済が絶好調でも②の金融引締めにより株式市場が暴落した場合、パウエル議長は実体経済に重点を置いているので、暴落時対応が遅れてしまうのではないかということが懸念されます。
現在すでに金融引き締めにより新興国では暴落に繋がっています。①のアメリカ経済の減速が先か?②の株式市場の暴落が先か?この発生する順番によって今後の対応は変わってきます。
しかし、覚えておきたいのはFRBの対応は常に遅れるということを頭の片隅に置いておきましょう。