業者の人と話していると、金属の上昇が様々な機材に影響を与えていることをマジマジと見せつけられている鈴忠です。
っということで今日は、2016年12月に販売されたジェームス・リカーズ氏の著書「今すぐ金を買いなさい」を読み返してみて、少し気なったところを抜粋しながら書いてみたいと思います。では早速・・・。
インフレとデフレに対する保険
リーマンショック以降の経済で起こっていたのは、デフレとインフレの綱引きで、結局最後は、インフレが勝ちます・・・。理由は簡単で、アメリカは毎年、新たな借金をしていて、そこから脱出する唯一の方法はインフレしかないからです。もちろんインフレは貯蓄をしている人や退職者にとっては、固定収入や銀行預金の価値が下がるのでありがたくはありません。しかし、国ベースでみるとアメリカのような債権国にとっては望ましいことになります。インフレは自国債務の価値を下げ、高く積み上がった債務問題をリセットできるチャンスになるからです。だからインフレは債務問題のカギになります。
FRB(アメリカ中央銀行)は必然的にインフレを引き起こす必要があり、それをするためには「必要なことは何でもする」はずです。その結果が今に繋がっているのですが、インフレを起こすのには時間がかかります。しかし、いずれインフレが起こり、インフレは、マイナス実質金利と金のドル価格の大幅な上昇を生み出すきっかけになります。
FRBは金を使ってインフレを作り出す事が出来ます。金のドル価格を現状よりはるかに高いレベルに固定すればよいからです。そうすれば他のすべての価格がこの新しい上昇した金価格に順応するようになります。例えば、金1オンス4,000ドルの世界では、石油が400ドルになり、銀は1オンス100ドルになり、大幅な物価上昇を引き起こします。金のドル価格の上昇は、ドルの価値が一定重量の金に対して低下したことを意味するからで、通貨価値の下落は、インフレの定義そのものだからです。
通貨の価値を金に対して引き下げる策は、必ず成功します。通貨の印刷に対して、金は反撃できないからです。変動しているのは通貨であって金ではありません。人間がコントロールできないものを基準にするのが理にかなっているからです。
買いパニック
上記では、金価格の上昇は必然な理由について書いてきたが、次は、その金の買いパニックが起きるときについて書いていきます。
金の市場には流動性があり、問題なく売り買いが出来ています。しかし、その一方で取引される金の量は、金の総ストック量に比べてかなり少ないのが現状です。つまり、戦争や地震などの災害が発生し、買いパニックが発生した場合、あっという間に干し上がる可能性があるということです。このような事態に陥ったとき多くの人が金買いに殺到しますが、長期保有者は、価格が高騰したとしても売ろうとはしません。「価格上昇」が実際は通貨に対する信認の崩壊を表しているからで、どれだけ大量の紙幣を積んでも高価格から引き戻すには十分ではないと考えるからです。価格の上昇は金保有者を売り気にさせるどころか、よりいっそう売りたくないという気持ちにさせるでしょう。
契約では得られることになっていた金が決して入手できないことを理解した投資家たちは、別のところで実物の金を買おうとします。その動きは一瞬で制御不能になり、さらに大規模な買いパニックに発展します。
金価格は徐々に上昇し、その後上昇ペースが加速して急上昇、ここで買いパニックと呼んできたものになります。問題は、多くの人が上昇の波に乗ろうとしますが、その時にはもう金は入手できなくなっている恐れがあるということです。実物の供給量が少なすぎて、その時点で相場よりはるかに高い価格で買おうとしても買えない時が来ます。
ひとたび買いパニックがおきれば、実物の金の取得はできない。それは価格の問題ではない。実物の金を見つけられないからです。価格は毎日、1オンス当たり100ドル以上の上昇を見せ、1週間で1オンス当たり1,000ドル以上上昇し、金を買いたくても買う事が出来なくなる。それが買いパニックです。
まとめ
自分が費やした時間(=命)で手に入れたお金の価値は、年々下がっていきます。それがインフレです。そのことに早く気付き価値を守る行動しておく必要があります。
ベースが上がれば、価格は上昇します。今はそのベースが上がっています。業者の値段が上がれば、タイムラグを経て一般の消費者に届きます。消費者が理解するのは、自分の身に降りかかってきてからです。しかし、それでは遅いのです。少しでも早く対策することをお勧めします。
ブログではそのことを言い続けてきたので、大丈夫だと思います。対策は完了していると思います。是非参考にしてみてください。