投資家の不安は消えた

今日は、先日行われたFOMC会合の結果についての見ていきたいと思います。

まず政策金利ですが、市場の予想通り2.50%への引き上げを決めました。これについては以前書いた通りです。「アメリカの利上げはもう少し続く・・・

著名投資家やトランプ大統領が会合前に『利上げを警告』をしていましたが、Fedは市場予想通り利上げを決めましたね。

これについてパウエル議長は

政治的な考慮は我々の議論や決定になんらの役割も果たさなかった

とキッパリ政治圧力の影響を否定しました。

次に会合の変更点ですが、2019年の利上げを3回見込んでいましたが、これが2回に下方修正されています。

ここから読み取れることは、パウエル議長は利上げが景気後退の要因だということには気付いたということです。

では、利上げがどれだけ市場に影響しているか?ですが、市場が「利上げ」を暴落する要因だという心理に基づいている場合「利上げ」は大きな影響力を持つでしょう。

そして「利上げ」はその役割を果たしています。

しかし、以前「リーマンショック時に起きていたこと・・・」で話したように、利上げ・利下げは直接的な要因ではありません。

では何が要因か?

・・・以前から何度も話しているように『量的引締め』です。つまり、アメリカが世界から毎月一定額の資金を引き揚げている『バランスシートの縮小』が原因なのです。

しかし、今回パウエル議長は記者会見で言っていました。

今の段階で金融政策が緩和的である必要はない。中立金利が適当で、今は中立金利の下限にある。現在の混乱は様々な要因があるが、バランスシートの縮小だけが原因だとは思っていない

つまり、投資家はお墨付きを得てしまったということです。

B/S縮小は何を意味するのか?」で書いた通り、負債により拡大したバランスシートを縮小することは暴落時のショックを和らげ次の政策への道を残すことを意味しますが、同時に暴落の要因をも作り出しているということなのです。

これから不安材料の消えた投資家たちがどのように動くのか?楽しみですね☆

ただ私が気にしているのは、これから市場が暴落した場合、実体経済にどれくらい影響が出るのか?ということです。

この部分に細心の注意を払って市場の動きを見ていきたいと思います♪

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